淡路市の住宅「地を継ぐ離れ」基礎について
2025/04/20
先日開催いたしました「地を継ぐ離れ」の内覧会には、多くの方にご来場いただき、誠にありがとうございました。皆様との貴重な対話の中で、特に興味深いご感想をいただいたのが、この住宅の基礎についてでした。
内覧会で、多くの方から驚きの声が上がったのが、地面をコンクリートで一面に覆わない独立基礎という選択でした。一般的に見られるべた基礎とは異なるその佇まいに、「どうしてこのような形に?」という疑問の声もいただきました。
私たちがこの基礎の形を選んだのは、この土地が持つ呼吸を大切にしたいと考えたからです。コンクリートで覆ってしまうのではなく、地面と建物の間に風の通り道をつくることで、床下の湿気を防ぎ、木材の耐久性を高めます。
「コンクリートで覆われていないことで、何か気持ちがいい」という、言葉にならない感覚を伝えてくださる方もいらっしゃいました。それは、私たちが目指した、この土地との繋がりを感じていただけたからかもしれません。
なぜ、独立基礎という選択をしたのか
改めて、私たちが独立基礎という形を選んだ背景には、二つの大きなきっかけがありました。
一つ目は、この場所に以前建っていた納屋の存在です。石場建てという、基礎にコンクリートを使わない伝統的な工法で建てられたその建物は、阪神淡路大震災、そしてその後の地震にも耐え、長きにわたりこの土地を見守ってきました。解体前の床下を見た時、コンクリートのない土の上にしっかりと建っている姿に、現代の木造住宅のあり方に疑問を感じたのです。なぜ、私たちは足元の土をコンクリートで覆ってしまうのだろうか、と。
二つ目は、高田 宏臣氏の著書『土中環境』との出会いです。講演会にも参加させていただき、土が持つ力、そしてそれを覆うことの意味について深く考えるようになりました。先祖から受け継がれてきたこの土地。その記憶と歴史を大切にしながら、これからの住まいをどう築いていくべきか。それを考える必要があると思いました。
この土地だからこそ、土を考える
もちろん、住宅が密集する都市部など、あらゆる場所で同じように独立基礎が適しているとは限りません。地盤の強さなど、その土地の特性を見極めることが重要です。
しかし、この土地はこれから人口が減少し、人間社会が縮小していく未来を迎えます。そんな未来において、私たちがつくる建築は、自然との調和をより深く考える必要があるのではないでしょうか。人間が自然の一部を使わせていただくという謙虚な姿勢を持ち、未来の自然環境に少しでも良い影響を与えられるような選択をしていきたい。
地盤が弱い場所では難しい選択かもしれません。しかし、私たちはどんな場所でも建物を建てれば良いのではなく、建てる土地を選び、自然の一部を使わせていただくという意識を持つことが大切なのではないかと考えています。
今回の内覧会を通して、皆様の率直なご意見やご感想を伺うことができ、改めてこの基礎のあり方、そして私たちの家づくりに対する想いを深く考える良い機会となりました。これからも、この「地を継ぐ離れ」を通して、土地と寄り添い、自然と共生する住まいのあり方を模索していきたいと思います。
photo by 野村和慎
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