BIM利用技術者試験
2024/11/10
BIM利用技術者試験というものを受けました。無事に一級に合格することができました。よかった。今回はこの試験について感がることをnoteしたいと思います。建築の専門的なことになるので、専門領域でない方はよんでも面白くないかもしれません笑
BIMについてどう考えているかについては、また改めて書きたいと思います。
BIM利用技術者試験について
以下はBIM利用技術者試験のホームページからの「試験の特徴」の抜粋です。
「BIM利用技術者試験」は、BIMを利用する建築・建設エンジニアや学生が身につけておくべき知識と技能が証明できる、BIM試験制度です。日本政府は今、高付加価値な建築・建設業界の実現を目指し、産業・地域の競争力強化を図るための施策を進めています。そしてこの施策の成功には、BIMの活用が欠かせません。本試験の合格者=BIM利用技術者は、こうした新時代の建築・建設業界の担い手として、その活躍が求められています。
上記のような特徴をもって、2級、準1級、1級が定められています。
下記の統計はかホームページからの引用ですが、現在の試験合格者だと思います。先日初めての1級、準1級の試験が行われました。
BIM利用技術者試験の意義を考える。
この試験の意義について私なりの意見ですが、スキルを証明することに価値があると思います。どんな分野であってもスキルは正当に評価されるべきです。この試験の合格を持っている人がスキルを発揮するかどうかはこれから試されていくことになると思いますが、こういった評価基準がなければそもそも評価することができないという問題はあるかもしれません
建築業界で使われるツールは多層化してきているし、していくと思います。世間一般と同様に生成AIの活用も必要になるし、そもそも建設業界はデジタル化が遅れていると言われています。(デジタル化という言葉は意味が広すぎてこれも問題あると思いますが)そうした状況の中でツールや分野の知識があるかどうか使えるかどうかがその人のスキルになり価値として評価されることは大切なことです。
ただ、この試験を通っているからというだけで、BIMを通じた多種多様な仕事に対応できるかというとそうではないと思います。この試験の問題点はあとで述べますが、建築業界においてBIMを活用できる範囲はとても広いし、これからも拡大していくと思います。そうしたなかで、この試験だけでその人のスキルを測りきることは難しいので、あくまで評価基準の1つでしかないと思います。
BIM利用技術者試験の内容について
試験内容について、私は2級と1級を受けたのみなのでその範囲に限った感想です。
試験問題を見てまず思ったのが、意匠設計者しか受からないというかそれ以外の人は受かりにくいだろうな、ということでした。BIMは建設業界全体に広がっているし広がるべきなので、BIMを使う人は意匠設計者に限らず、構造設計者、設備設計者、施工者、専門業者など様々です。もしかすると建物の所有者がアセットマネジメントとしてBIMを活用することもあると思います。もしこの試験が広い意味でBIM利用する人の技術を測るというのであれば、それに対応した多様な試験を今後準備する必要があるように思います。私は意匠設計者だから今回の試験は難なく受け入れることができたけれど、意匠設計者以外には簡単に言うととっつきにくい内容だったと思います。もし、意匠設計者だけを対象にするというのであれば今後そうした方針を打ち出すこともあるのかもしれません。
応募者は1級で全国で99人ということでとても少ないと思いました。情報が伝わっていないということがあるのかもしれませんが、BIMを使っている人はもっといるという感覚なので、受けるモチベーションが無いのかもしれません。ただ、この試験を持っている人が増えていかないとこの試験の価値を測ることも難しいと思います。
自分の目標
こうした試験ができることでスキルが証明できることは技術を磨く動機にもなると思うので、大賛成です。こうした試験に意味があるかどうかは、今後試されていくのだと思います。そうした意味で試験合格者は努力を続けなければいけないし、このスキルを使って社会貢献すべきです。変化が激しい時代であるからこそ、業界も変化して行く必要があります。人員不足を嘆くなら、何か対策を考えるべきだと思います。地方にいる設計者として、こうした技術を活かして何ができるかを考え続けたいと思います。
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